おだやかであまり鳴かない猫種のはずだけど……?

人懐こくおだやかな性格のスコティッシュフォールドは、初心者でも飼いやすい猫種とされています。甘えん坊ですがあまり感情を表に出すことはなく、マンションやアパートなどの集合住宅で飼う猫種としてもスコティッシュフォールドはおすすめ。さらに、スコティッシュフォールドが集合住宅で飼うのに適している大きな理由に、「鳴き声が小さい」という特徴があります。

スコティッシュフォールドは鳴いてもあまり大きな声ではありません。スコティッシュフォールドの飼い主に聞いてみると、「『にゃ』と一声たまに鳴く程度」「『ん~』とか『うるるる』みたいな声は出すことがある」などという意見がありました。猫らしく「ニャーニャー」鳴くスコティッシュフォールドは少ないようですね。

また、鳴き声自体を出すことが少なく、鳴くときは何か意味があって訴えていうことがほとんど。では、そんなスコティッシュフォールドに鳴き声が気になるときは、何が考えられるのでしょうか。

① 発情期の影響で鳴く

ふだんは鳴くことが少ないおとなしい猫でも、発情期は別です。飼っているスコティッシュフォールドが避妊・去勢手術をしていないなら、発情期はかなり大きな声で鳴くでしょう。

いつもとは違う鳴き方で数日間鳴き続けるので、この時期はスコティッシュフォールドでも声が気になる飼い主は多いようです。しかし、生理現象なので発情期に鳴かせないようにするのはほぼ不可能です。

避妊・去勢手術を受けさせていない場合はもちろん発情期に大きい声で鳴きますし、マーキングや生殖器の疾患など、そのほかのリスクも高まります。手術にもリスクがないわけではないのでどちらを取るかは飼い主次第ですが、子猫を生ませる予定がないのなら、スコティッシュフォールドの健康のためにも避妊・去勢手術を検討してください。

② 甘えたいから鳴く

スコティッシュフォールドは甘えん坊な性格の猫が多く、家族にかまわれるが大好きです。一般的に猫の性格は「ツンデレ」と言われることが多いですが、スコティッシュフォールドの場合は犬のように忠実で常に「デレ」。そのせいか、かまってもらえないことがストレスになることがあります。

飼い主が出かけようとしているときや、家事で手が離せないときなどによく鳴いているなら、「かまってほしい」というアピールかもしれません。鳴いてもかまってもらえないとわからせるためには無視するしかありませんが、できるだけ時間を作ってスコティッシュフォールドとコミュニケーションを取りましょう。
手が離せないときは、スコティッシュフォールドの鳴き声に返事するだけでも違いますよ。

③ ストレスを感じて鳴く

今までほとんど鳴くことがなかったのに、急にスコティッシュフォールドがよく鳴くようになった場合、環境に変化がなかったか振り返ってみてください。家族の誰かが出張や旅行で不在にしているとか、模様替えで家具の配置を変えた、近所で工事が始まって騒音があるなど、思い当たることはありませんか?

スコティッシュフォールドは環境の変化には比較的強い猫とされていますが、猫という生き物は基本的にまわりの状況の変化に弱いです。今までとの違いにストレスを感じて鳴いている可能性があります。

なるべく環境が変化しないように配慮して飼うのが理想ですが、そうもいかない場合はスコティッシュフォールドが静かに過ごせるスペースを確保し、いつも以上にしっかりかまってあげてください。少しずつ慣れてくれるはずです。

④ 病気の影響で鳴く

病気やケガで体に痛みやかゆみなどがある場合、猫は違和感や不快感で鳴き続けることがあります。その場合は鳴く以外にも症状が出ている可能性が高いので、よくスコティッシュフォールドを観察してください。脚を引きずっていたり、食事量が減っていたりすることはありませんか?

人間と同様に、猫も高齢になると認知症を患うことがあります。それはスコティッシュフォールドも同じ。飼っているスコティッシュフォールドが10歳以上でよく鳴くようになったなら、認知症を疑ってみましょう。猫の認知症の症状としては、物によくぶつかる、粗相の増加、昼夜逆転、反応が鈍い、攻撃的になる、などが挙げられます。

猫の場合も認知症はサプリメントや食事、スキンシップなど適度な脳への刺激で進行を遅らせることが可能な場合があります。また、スコティッシュフォールドになにか気になる症状があれば、早めに動物病院で診察してもらいましょう。

まとめ

スコティッシュフォールドはあまり鳴かない猫種として有名です。個体差があるので一概には言えませんが、そんなスコティッシュフォールドがよく鳴く場合は、何か意味があることが多いです。ふだんの生活から、スコティッシュフォールドが鳴いている原因を探り、飼い主が対処してあげましょう。
発情期の場合は猫の本能なので鳴くのをやめさせるのが難しいです。鳴き声対策はもちろん、将来の病気予防にもつながるため、避妊・去勢手術を検討してください。

おだやかで甘えん坊なスコティッシュフォールドと楽しい生活が遅れるといいですね!
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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。
 監修者プロフィール
獣医師・トリマー・ドッグトレーナー / ペットスペース&アニマルクリニックまりも病院長
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。

現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。
毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。

プライベートでは一児の母。愛犬はシーズー。
家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています。

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