犬の掃除~抜け毛編~

抜け毛掃除の方法

犬を飼い始めて一番驚くのはおそらく、一年中ふわふわと飛び、あらゆるところに付く抜け毛ではないでしょうか。
日々の生え替わりに加え、換毛期などは大変な量が抜けます。毎日の掃除を効率的にこなし、清潔な状態を保ちたいですね。

フローリングなど表面がつるつるした床の場合は、モップやフローリングワイパーで拭うように掃除しましょう。
カーペットなど繊維に絡まっている抜け毛は、エチケットブラシや粘着式クリーナーがおすすめです。ソファなどはゴム手袋をはめた手で、撫でるように掃除すると、絡みついた抜け毛がきれいにまとまります。
抜け毛をある程度取り除いてから掃除機をかけましょう。

お出かけ前には玄関で、洋服や足の裏に抜け毛が付いていないか確認しましょう。玄関にエチケットブラシか粘着タイプのクリーナーを置いておくと便利です。

掃除機が臭い!

掃除機のスイッチを入れると、嫌な臭いがしませんか?
紙パック式もサイクロン式も、中をきれいにしているのになんだか臭う……。これは、ホースの中や排気口にたまっている汚れが原因です。そんな時は重曹を使いましょう。

重曹とは、別名「ベーキングソーダ」、炭酸水素ナトリウムという天然の成分です。
弱アルカリ性ですので、酸性~弱酸性である食品の生ゴミや汗、皮脂汚れを中和する働きがあります。また、消臭作用があり、臭いの元の近くに置くだけで効果があるといわれています。

重曹をカーペットなど床の上に撒き、掃除機で吸いましょう。掃除機内に残る重曹も、消臭作用を発揮し続けるので、慌てて捨てずにそのままでOKです。

犬の掃除~ケージ、トイレ編~

ケージやトイレトレーには、ほこり、抜け毛、皮脂汚れ、水やごはんの飛び散り、糞尿などの汚れが付きます。
清潔に保つにはどうすればよいでしょう。簡単で安全な方法をご紹介します。

ケージの掃除方法と頻度

ケージの柵は水で濡らした布で拭きましょう。水でも湯でもOK、重曹を薄めた重曹水であればより効果的です。
重曹は食用と掃除用の2種類あります。掃除専用のものはより汚れが落ちるよう、粒が荒く、重曹以外の添加物が入っているものが多いですので、「食用」または「食品グレード」と書かれた、愛犬が食べても無害のものを選びましょう。
床面、トレーも同じように水や重曹水で拭き取ってください。

大掃除は、外せるパーツはすべて外し、お風呂場で熱めのシャワーで洗い流す方法がおすすめです。落ちにくい汚れはスポンジを使用しましょう。
最後はきれいなタオルで拭きあげるか、天日干しをします。大掃除は週1ペースを目標に行いましょう。

臭いや汚れが気になり、ペット用の除菌スプレーや洗剤などを使用する際は、アルコールが含まれていないか確認してください。アルコールが含まれている場合は、犬が口にしないよう気をつけましょう。

お水とごはんが置いてある場所は清潔を保つために、できれば毎日、拭き掃除するのがおすすめです。

トイレの掃除方法と頻度

メッシュ付きのトイレではない場合は、トイレシートはなるべく都度、新しいものに変えるようにしましょう。
床の汚れや臭いは、愛犬がトイレシートのオシッコを踏んだ足のままで、部屋中を歩き回っているのが原因かもしれません。

トイレトレーがメッシュの蓋付きの場合は、網目部分にオシッコやウンチが付くので、一日に1回はシャワーで洗い流すか、布で拭きましょう。臭いが気になるときは、クエン酸水を使ってみてください。

クエン酸は酸性で、尿はアルカリ性です。尿汚れに対し、中和作用と消臭効果を持つクエン酸は、犬に優しく安全に掃除が可能です。

犬の掃除~おもちゃ、食器編~

愛犬のお気に入りおもちゃや食器類は、唾液まみれでヌルヌルしませんか。そのヌルヌルの正体は「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の膜。犬の唾液はアルカリ性で、口腔内では虫歯予防に効果を発揮しますが、おもちゃなどに付着すると、細菌が繁殖しやすい特徴があります。
こまめに掃除して、バイオフィルムを取り除くのがおすすめです。

プラスチック・ゴム製のおもちゃ

プラスチック製やゴム製のおもちゃはペット用ウェットティッシュや重曹水で濡らした布で拭きましょう。中におやつを詰められるおもちゃは、定期的に浸けおき洗いをおすすめします。
重曹や台所洗剤を少量入れた水の中に浸け、中の汚れが浮き上がるのを待ちます。最後は歯ブラシなどを使って、奥や細かい傷などもしっかり洗いましょう。

布製のおもちゃ

ぬいぐるみなどの布のおもちゃは、できれば週1回ペースで、界面活性剤不使用の洗濯石鹸を入れ、洗濯機で洗いましょう。脱水後は天日干しでしっかり乾かします。

食器類

食器と水入れ器は、必ず毎食後とに洗ってください。重曹や台所洗剤を使用し、すすぎも念入りに行いましょう。次の使用の際、乾ききらず水滴が残っていた場合には拭いてから使用してください。

犬の掃除~臭い編~

きちんとお掃除しているのになんだか臭う……。それは、壁や床、ソファや家具などにしみついた臭いが原因かもしれません。ペット臭の掃除方法と、臭いがつかないようにする工夫をご紹介します。

壁や床

愛犬のお気に入り定位置には壁や床に皮脂汚れが付いていることが多いです。
皮脂汚れにも重曹は効果的です。重曹水で拭き上げるか、床であれば重曹をばら撒きましょう。このあとは掃除機で吸うのですが、できれば半日ほど放置すると効果的です。

ウンチも酸性ですので重曹での掃除をおすすめします。ウンチ汚れが残ってしまった部分は、石鹸と重曹を溶いた水で濡らした布を使用し、叩くように汚れを取ります。

重曹は、石鹸と一緒に使うこともクエン酸と混ぜることもできますが、クエン酸とは別の容器で作り、それぞれ使い分けたほうが便利です。

ソファ、ラグ、布団など

ソファやラグなど布製品についてしまったオシッコ汚れには、クエン酸がおすすめです。手作りクエン酸水をスプレーして中和させましょう。
布団やシーツなど洗濯機で洗えるものは、洗濯用石鹸と重曹を入れて洗い、天日干しで仕上げます。

オシッコ以外の汚れは重曹で対応しましょう。重曹を撒き、しばらく放置してから掃除機で吸えば臭いがすっきりしますよ。

ペット臭のしないお部屋づくり

急なお客様などで時間がないときは、重曹水とクエン酸水、それぞれを空気中やカーテンにスプレーしましょう。
ペット臭のない清潔な空間をキープするには、吸着作用のある炭の設置がおすすめです。

炭には黒炭と白炭、2種あり(※消臭剤として有名な備長炭は白炭です)、黒炭はアルカリ性、白炭は酸性の性質を持っています。
オシッコや汗、皮脂の臭いは酸性、食べ物の臭いはアルカリ性と酸性の両方が交わっていますので、必要であれば黒白両方を設置するといいでしょう。
設置は炭そのままでも、袋に入れたり包んだりしてもOKです。

炭の吸着効果は徐々に落ちてきます。見た目では判断できませんが、効果が感じられなくなったら洗って乾燥させましょう。洗って乾燥させれば、繰り返し使用できます。

まとめ

犬も飼い主さんも健康で快適に過ごすために、安全で効果のあるものを使用し、楽しみながら、こまめなお掃除を心がけましょう。重曹もクエン酸も、ドラッグストアやスーパーで購入できます。
ペット臭のしないお部屋づくりのために、早速今日から始めてみませんか。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

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