犬が地面に体をこすりつける理由①本能

犬が地面に体をこすりつける理由のひとつは「本能」です。まずは、具体的にどのような心理なのか見ていきましょう。
自分のにおいを消すため
かつて、犬たちが野生で生きていたころ、敵に自分の存在を気づかれないよう、地面やミミズなどに体をこすりつけて、自分のにおいを消す習慣がありました。
そのため、今でもこのときの本能が働いて体を地面にこすりつける動作をするのです。特に、初めて訪れる場所などでは多く見られる行動です。
そのため、今でもこのときの本能が働いて体を地面にこすりつける動作をするのです。特に、初めて訪れる場所などでは多く見られる行動です。
好きなにおいを体につけたい
純粋に好きなにおいを自分の体につけたいという場合もあります。
特に、犬はミミズなどのにおいを好むといわれており、散歩中に好みのにおいを見つけて体をこすりつけたり、気に入ったものに自分のにおいをつけて自分の所有物とアピールしたりといった行動をします。
特に、犬はミミズなどのにおいを好むといわれており、散歩中に好みのにおいを見つけて体をこすりつけたり、気に入ったものに自分のにおいをつけて自分の所有物とアピールしたりといった行動をします。
においがなくなって不安
シャンプーのあとに、室内のカーペットやソファーなどに体をこすりつける行動をとることもあります。
このタイミングで体をこすりつけている場合、自分のにおいがなくなったことに不安を感じている可能性があります。犬からしてみれば、自分のにおいが消えてしまうことは、大問題に感じるものです。
このタイミングで体をこすりつけている場合、自分のにおいがなくなったことに不安を感じている可能性があります。犬からしてみれば、自分のにおいが消えてしまうことは、大問題に感じるものです。
犬が地面に体をこすりつける理由②感情表現

犬が地面に体をこすりつけるもうひとつの理由として、「感情表現」があります。具体的にどのような心理によるものか見ていきましょう。
ごはんや散歩の後
ごはんや散歩の後に地面に体をこすりつけている場合、それは〝満足した”という感情表現です。
人間の言葉にするとしたら、「あ~、おいしかった!」「お散歩、楽しかった~!」のようなもの。このタイミングで体をこすりつけているのは、愛犬が飼い主を信頼して愛情を持っている証拠でもあります。
人間の言葉にするとしたら、「あ~、おいしかった!」「お散歩、楽しかった~!」のようなもの。このタイミングで体をこすりつけているのは、愛犬が飼い主を信頼して愛情を持っている証拠でもあります。
飼い主に甘えたいとき
愛犬が、地面ではなく飼い主に体をこすりつけたり押し当てたりしてくることもありますが、これは飼い主に甘えたい、もっとかまってほしいという感情の現れであり、愛情表現として行っていると思われます。
ただし、飼い主の頭や顔に体をこすりつけてきたり、寝転がっている飼い主の体に自分の体をこすりつけてきたりするときには、「自分のほうが立場は上だよ!」と主張していたり、「これからは自分のほうが上の立場になるよ!」とアピールしたりしている可能性もあります。
このような様子が見られたら、日頃から甘やかしすぎていないか、主導権を愛犬に握られていないか、愛犬との関係やしつけについて見直す必要がありそうです。
ただし、飼い主の頭や顔に体をこすりつけてきたり、寝転がっている飼い主の体に自分の体をこすりつけてきたりするときには、「自分のほうが立場は上だよ!」と主張していたり、「これからは自分のほうが上の立場になるよ!」とアピールしたりしている可能性もあります。
このような様子が見られたら、日頃から甘やかしすぎていないか、主導権を愛犬に握られていないか、愛犬との関係やしつけについて見直す必要がありそうです。
犬の挨拶
一般的に犬同士の挨拶といえば、お互いのお尻のにおいを嗅ぐ、鼻をくっ付け合う、伏せをするなどが知られていますが、体をこすりつける行動も挨拶の一種です。
また、好意を持っている人間への挨拶として、自分の体をこすりつけてくる場合もあります。
また、好意を持っている人間への挨拶として、自分の体をこすりつけてくる場合もあります。
やめさせることはできるの?

散歩中に体を地面にこすりつけると、愛犬が汚れるだけでなく、人間にとって不快なにおいがついてしまうこともあります。せめて屋外ではこの行動をやめさせたいと考えている飼い主も少なくないでしょう。
そこで、どうしたらこの行動をやめさせられるのか見ていきましょう。
そこで、どうしたらこの行動をやめさせられるのか見ていきましょう。
すりすりしそうになったらリードを引き、意識を飼い主に向ける
散歩中に愛犬が体をこすりつけそうになったら、リードを引いて意識を飼い主に向けさせてください。
犬が体をこすりつけるのは、大好きなにおいを自分の体につけるための楽しい行動なので、悪いことをしているという意識がありません。一方的に阻止するのではなく、それ以上に別のことに興味を持たせる工夫をしてみましょう。
犬が体をこすりつけるのは、大好きなにおいを自分の体につけるための楽しい行動なので、悪いことをしているという意識がありません。一方的に阻止するのではなく、それ以上に別のことに興味を持たせる工夫をしてみましょう。
犬がすりすりするものがあるところに行かない
散歩中に体をこすりつける行動をする場合、その場所に何かしら好きなにおいがある可能性が高いです。そのため、愛犬がどのような場所で体をこすりつけるのかを把握し、その場所に行かないという方法も有効です。
まずは、どの場所に体をこすりつけているのか、愛犬の行動をしっかりチェックしてみましょう。
まずは、どの場所に体をこすりつけているのか、愛犬の行動をしっかりチェックしてみましょう。
いつもすりすりするものに反応しなかったら、褒める
いつも体をこすりつける場所でも、飼い主に従って反応しなかった場合には、たっぷりと褒めてあげてください。大好きな飼い主にたくさん褒められれば、きっと次回も頑張ってくれるでしょう。
病気の可能性も!?

ここまで、犬が地面に体をこすりつける理由として、本能と感情表現があるとお伝えしてきました。
しかし、異常なまでに体をこすりつける場合や、体の一部分だけをこすりつけている場合には病気の可能性があります。部位ごとにどのような病気が疑われるのか、見ていきましょう。
しかし、異常なまでに体をこすりつける場合や、体の一部分だけをこすりつけている場合には病気の可能性があります。部位ごとにどのような病気が疑われるのか、見ていきましょう。
目をこすりつけている場合
目だけをこすりつけている場合、結膜炎や角膜炎、チェリーアイなどの病気の可能性があります。
結膜炎は最もかかりやすい目の病気です。片目だけであれば、まつ毛やゴミ、シャンプーなど物理的な原因が考えられますが、両目の場合には細菌やウイルスの感染、アレルギーなどが原因かもしれません。
外傷や細菌感染、ドライアイなどによる角膜炎の場合、充血がひどく強い痛みを伴います。
チェリーアイとは、別名「第三眼瞼腺逸脱」と呼ばれるもので、目頭から瞬膜線が飛び出してくる病気です。
主に遺伝が関与していると考えられていて、6カ月から1歳以下での発症が多い傾向にありますが、年齢に関係なく目の炎症や外傷によって引き起こされることもあります。
結膜炎は最もかかりやすい目の病気です。片目だけであれば、まつ毛やゴミ、シャンプーなど物理的な原因が考えられますが、両目の場合には細菌やウイルスの感染、アレルギーなどが原因かもしれません。
外傷や細菌感染、ドライアイなどによる角膜炎の場合、充血がひどく強い痛みを伴います。
チェリーアイとは、別名「第三眼瞼腺逸脱」と呼ばれるもので、目頭から瞬膜線が飛び出してくる病気です。
主に遺伝が関与していると考えられていて、6カ月から1歳以下での発症が多い傾向にありますが、年齢に関係なく目の炎症や外傷によって引き起こされることもあります。
耳をこすりつけている場合
耳だけをこすりつけている場合、外耳炎や、寄生虫の感染による耳ダニの可能性が考えられます。
特に、垂れ耳の犬種や湿度の多い時期にかかりやすい病気なので、様子が変だと思ったら早めに病院に連れて行き診断してもらいましょう。
特に、垂れ耳の犬種や湿度の多い時期にかかりやすい病気なので、様子が変だと思ったら早めに病院に連れて行き診断してもらいましょう。
お尻をこすりつけている場合
お尻をこすりつけている場合、肛門膿が溜まっている、内部寄生虫が寄生している、腫瘍ができているといった可能性が考えられます。
この箇所にできる腫瘍の8割は良性のものですが、まれに悪性の場合もあるので早めに病院で診てもらいましょう。
この箇所にできる腫瘍の8割は良性のものですが、まれに悪性の場合もあるので早めに病院で診てもらいましょう。
傷がつくまで体をこすりつけている場合
体に傷がつくほどの力でこすりつけている場合には、ノミやダニなどの外部寄生虫、皮膚感染症、アレルギーなどで体が痒いのかもしれません。しっかりと観察し、辛そうであれば早めに処置をしてあげるようにしてください。
まとめ

今回は、犬が地面に体をこすりつける理由や、そのやめさせ方、病気の可能性についてお伝えしました。
基本的には本能的な行動や感情表現であることが多いのですが、まれに病気が原因になっていることもあります。どんなタイミングでこすりつけるのか、体のどこをこすりつけるのかなど、日頃からしっかり観察して、適切な対応をしてあげましょう。
基本的には本能的な行動や感情表現であることが多いのですが、まれに病気が原因になっていることもあります。どんなタイミングでこすりつけるのか、体のどこをこすりつけるのかなど、日頃からしっかり観察して、適切な対応をしてあげましょう。
執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。
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