犬にとって引っ越しはストレスのもと！？ 引っ越しの際に飼い主が気を付けるべきポイントとは

犬にとっての引っ越しとは、今まで過ごしていたなわばりから離れるということ。飼い主は新居にわくわくするかもしれませんが、犬は不慣れな場所で強い不安を感じ、ストレスとなってしまいます。

引っ越しの準備や移動に加え、飼い主が慌ただしく過ごす様子など、いつもと違う状況か続いてかなりのストレスを感じることでしょう。引っ越しの際は、できるだけ早く準備を始め、余裕をもてるようにしましょう。飼い主が愛犬のストレスを少しでも軽減することが大切です。

海外の場合は特に手続きが煩雑なので、引っ越し先の大使館に余裕を持って問い合わせておきましょう。

引っ越し当日は、引っ越し業者など慣れない人が家の中に出入りします。犬は、知らない人が自分のテリトリーに侵入していることで、恐怖やイラ立ちを感じるでしょう。犬は、引っ越しの前にペットホテルや知人に預かってもらうのがおすすめです。

どうしても預けられない場合、引っ越し当日はケージに入れて、あまり人が行き来しない部屋で過ごさせましょう。犬が怖がらないのであれば、あまり外部の音が聞こえず人が立ち入らないので、お風呂場がおすすめです。

荷物の運び出しのときに、開けっ放しのドアや窓から犬が逃げてしまうことも考えられますので、ケージの扉はしっかりと閉め、念のため首輪と迷子札も付けておきましょう。

新居までの移動手段が公共の交通機関の場合、必ず指定された大きさのケージやキャリーバッグに犬を入れて乗車します。車内に持ち込めるキャリーバッグやケージの大きさは、各交通機関で異なります。事前に調べておきましょう。

電車やバスで移動するときは、飼い主の膝の上や足元など、犬が安心できるところに置いてあげてください。

乗車前に犬に食べ物を与えてしまうと、乗り物酔いを起こすことがあります。移動の2～3時間前には、食事を済ませておくと安心です。病院で酔い止めの薬を処方してもらうのも有効です。

新居に着いたら、犬が一番落ち着きそうな場所にケージを置き、犬を出します。ケージから無理やり出すのは、ストレスの原因になるので、扉を開けたままにして、犬が自分から出てくるのを待ちましょう。

また、引っ越し後しばらくは、犬は気持ちが落ち着かない状態でいます。できる限り飼い主が犬に寄り添い、安心させてあげましょう。

引っ越しをきっかけに、家具を新調するケースもあるでしょう。しかし、犬が使っていたものはしばらく新しいものに取り換えないでください。犬は、においで安心感を得ます。自分のにおいが付いたものがないと、「居場所がなくなった」と感じ、強いストレスがかかってしまいます。

ベッド、ケージ、おもちゃなどは、新居でも今まで使っていたものを使いましょう。どうしても新調したい場合は、犬が新居に慣れてからにしてください。

引っ越しの際には、今までかかっていた病院に挨拶をしておくのがおすすめです。これは、礼儀上のことだけでなく、先生から犬の既往歴や持病・服用中の薬の名前などを聞くためです。

犬の詳しい健康状態を把握していれば、新しくかかる動物病院で獣医師に伝えることができます。

犬にとって、引っ越しは大きなストレスになります。飼い主は、犬にストレスがかからないように、充分に注意を払いましょう。

新居でも犬と飼い主が快適に過ごせるよう、引っ越し前～後の流れを考えて、念入りに準備をしてください。かかりつけの動物病院への挨拶も、忘れずに行いましょう。

引っ越しが完了したら、新居の市区町村に愛犬の登録変更手続きをお忘れなく！