柴犬にはどんなお手入れをしたらいいの?

柴犬は縄文時代から日本人と暮らしていたとされている、日本の天然記念物です。知的な表情や飼い主以外にあまり心を開かない性格、シンプルな美しさなどから、海外での人気もうなぎのぼり。日本でも根強く好まれる犬種です。

以前は屋外で飼われることの多かった柴犬ですが、住環境や飼育意識の変化から、室内で飼われることが主流となってきました。それによって、柴犬のお手入れの重要性も高まっています。

犬のお手入れは、シャンプーやブラッシング、場合によってはトリミングといった皮膚・毛並みのケア、歯磨きや爪切り、耳そうじ、目のチェックが基本です。なかでも、抜け毛の多さを誇る柴犬の場合、ブラッシングは必要不可欠なお手入れです。

柴犬のお手入れはブラッシングから!

週に1~2回(換毛期は毎日)

柴犬は被毛が厚く、抜け毛の多い犬種で、換毛期は「どこからこんなに?」と疑問に思うほどの毛が抜けます。抜け毛は放っておくと、ほかの毛に絡んでなかなか抜けず、熱や湿気がこもって皮膚病や熱中症の原因になることがあります。柴犬は遺伝病の少ない丈夫な犬ですが、柴犬が注意したい数少ない病気が皮膚病です。

普段は2~3日に一回程度、春と秋の換毛期は毎日ブラッシングしましょう。換毛期でも一気に全身の毛が抜けるわけではなく、背中が終わったらおなか、そのあとにお尻と、部分的に抜けます。綿毛が浮いてきた部分を重点的に、スリッカーブラシなどで抜け毛を取り、コームで整えましょう。毛が抜けかけた部分は柴犬もむずむずしているので、ブラッシングしてあげると喜びますよ。

ブラッシングは抜け毛の処理や毛並みを整える以外に、柴犬の血行促進効果もあります。声をかけながら柴犬をリラックスさせ、ブラッシングはコミュニケーションと考えましょう。ただし、あまりに抜けるからと、力を入れ過ぎないように気を付けてください。頭や四肢の毛が薄い部分は特に注意です。

ブラッシングの際は、皮膚の状態を確かめることも重要です。なにかトラブルがあったら、すぐに動物病院に相談しましょう。

柴犬のシャンプーのキモは「乾燥」

月に1回

抜け毛が多いものの、柴犬はきれい好きであまり汚れることがなく、においも少ないのでシャンプーは月に1回で十分です。部分的に汚れることがあれば、蒸しタオルなどで拭きましょう。
逆に、洗いすぎると必要な皮脂まで落としてしまうため、多くても月2回までにとどめてください。

柴犬は皮膚が弱い傾向があるため、シャンプーは肌に優しい低刺激のものを選びたいです。洗ったあとはしっかり乾かしますが、なかなか乾かないのも柴犬の特徴。生乾きで放置すると蒸れて細菌が繁殖したり、かぶれたりすることがあるので、ドライヤーで根本まで乾燥させてください。犬の皮膚は薄く火傷いやすいため、ドライヤーは近くても20cmまで。毛をかき分け、ブラッシングしながら乾かしましょう。

置き型のペット用ドライヤーが市販されていますが、音が小さく、両手が使えて便利です。柴犬は乾かすのに苦労する犬種なので、用意してもいいかもしれませんね。

パーツケアで健康でかわいい柴犬に

耳そうじ

2週に1回

立ち耳で通気性がいいため、柴犬は耳鼻科系の病気が少ないです。ただし、ほこりは入りやすいので2週に1回程度はそうじしましょう。

イヤークリーナーを耳のなかに数滴たらしたら、耳の付け根をマッサージしてなじませます。終わったら柴犬がぶるぶると頭をふるので、そのあとにコットンやガーゼなどでやさしく拭き取ってください。もし頭を振らない場合は、耳のなかにそっと息を吹き込むといいですよ。

耳そうじの際は、黒ずみやただれ、悪臭などがないか観察し、耳の付け根などをマッサージして痛がることがないかもチェックしてください。犬の耳は人間と構造が違うため、安易に綿棒などで掃除するのは避けたほうがいいでしょう。

歯磨き

できれば毎日

小型犬は歯と歯の隙間がせまく、歯周病になりやすいといわれています。柴犬は小型犬と中型犬の中間くらいの大きさですが、歯周病には気を付けたいですね。
磨くタイミングとしては、毎食後が理想ですが、なかなか難しいです。できれば一日1回、寝る前に磨きましょう。

子犬のころから口のまわり、口のなかを触ることに慣らし、ガーゼや歯磨きシートで歯を擦れるようになりましょう。少しずつ歯ブラシにも慣らしてください。デンタルケア用のおやつやおもちゃ、犬が好む味の歯磨きペーストを用意するのもいいでしょう。

爪切り

1カ月に1回

犬は体の先端に触れられるのが苦手で、爪切りは足先を持たれるためか、嫌がることが多いよう。柴犬も例外ではありません。

歩いているときに爪が地面に当たって音がするようになれば伸びすぎ。柴犬は運動欲求が高く、散歩などで自然にすり減りますが、それでも月に1回程度は切りましょう。

犬の爪には血管が通っているため、切るのが怖いという飼い主もいます。また、爪が白なら血管が透けて見えますが、柴犬は爪が黒いことが多く、そこも不安なポイント。少しずつ切って、爪の断面がしっとりしてきたらやめましょう。犬用の爪切りはギロチンタイプとハサミタイプがあり、どちらでも構いませんが必ず犬用を用意しましょう。爪やすりは人間用でも大丈夫ですよ。

どうしても怖いという場合は爪切りのみトリマーにお願いしてもいいでしょう。

目のチェック

毎日(散歩のあと)

柴犬は特に目の疾患が多いわけではありませんが、目やにが出ていないか、にごっていないか、充血はないか、目のチェックは毎日したいですね。特に散歩は異物やホコリが目に入りやすいので、帰ってきたら目をチェックしましょう。抜け毛など異物が入っているのを発見した場合は、無理に取ろうとせずに様子を見るようにしましょう。目ヤニの量や色に異常が見られたときは、病院へ連れて行くのをおすすめします。

まとめ

犬を飼うなら日々のお手入れが必須ですが、なかでも柴犬が力を入れるべきなのがブラッシングです。大量の抜け毛は散らかってダニを繁殖させたりアレルギーの原因になったりするだけでなく、柴犬自身の皮膚病を招くことも。歯みがきや爪切りといったケアはもちろんですが、抜け毛のケアは重点的に行いましょう。

お手入れは健康や清潔を保つだけでなく、柴犬との重要なスキンシップです。お手入れで柴犬との絆をより強くしてくださいね。
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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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