どこで買ったらいいの？ 柴犬を迎える3つの方法（ペットショップ・ブリーダー・里親）

ペットショップの利点は、「気軽さ」にあります。単独の店舗はもちろん、ショッピングモールやホームセンター内にある店舗も多く、普段の生活のなかで足を運びやすい環境があります。また、ペット用品の販売やペットサロンも併設している店舗もあり、トータルでのサポートを期待できるメリットもあります。

ブリーダーから子犬を迎える利点は、子犬が育った飼育環境を多くの場合見学できること。場合によっては、親きょうだい犬を直接見ることができます。

ブリーダーにおいては、「繁殖のプロフェッショナル」としてよい質の犬を作出しようと、日々研究・実践されている方が多く、子犬も健康的かつ良い環境の下で育ちます。大切な社会化期も、親きょうだいと暮らすので社会性を身に着け成熟した子犬へと成長していきます。

ブリーダーのなかには、営利目的・営利優先で運営している方も存在します。犬が好きで熱心に繁殖・育成すると言うよりは、人気犬種の生産のみに力を入れ、血統・飼育環境・健康状態を軽視してペットショップなどに卸している「業者」です。

正当な理由なく見学ができない、親きょうだいの情報がはっきりしない、飼育環境がよくない、質問に対して適当な返答をされた……など、少しでも引っかかる点があれば、購入を控えた方が賢明でしょう。

優良なブリーダーにとっての誇りは、「犬の血統を守っていく、健やかな個体が生まれるよう新たな血統を創り出していく」ことです。熱心さを持ち、計画的な繁殖や育成を行っています。良心的なブリーダーであれば、子犬を譲り受けたあとも育て方などのアドバイスも期待できます。

気になったことは、まず遠慮せずにブリーダーに聞いてみましょう。犬が好きなブリーダーなら、自然とスムーズに話が進むはずです。

行政や動物愛護団体主催の「譲渡会」などを通して、里親になるという手段もあります。
新聞・タウン誌・フリーペーパー・行政発行の刊行物をはじめ、動物愛護団体のホームページ・ブログ・SNS、掲示板において譲渡会情報が掲載されています。

加えて、近年では保護された犬をそれぞれ紹介する里親募集サイトもオープンされるようになりました。広く情報を得ることができること、譲渡元とWeb上でコミュニケーションを取りながら話を順次進めていけるといった利点があります。

里親になるには、譲渡元からいくつか条件を設けられることがあります。
例えば、
・家庭環境（例：家族同居・里親の年齢・室内飼い必須など）
・ワクチン、不妊手術など医療費の負担
・近況報告の必要
・新たな環境に適応するかどうか、トライアルの実施
など。
里子を迎えたいと思った時には、ご自宅の環境や将来の家族構成などを想定した上で本当に迎えられるかどうかを検討しましょう。

また、犬の性格・健康状態、ワクチン接種や持病・症状などの有無、これまでどんな環境で育てられていたか、しつけの状況、食事の種類・回数、散歩の頻度・時間などをひと通り質問しましょう。その際に、譲渡元とのコミュニケーションを上手に取れるかどうかも、互いにとって重要な判断基準です（譲渡後の無用なトラブルを防ぎます）。

柴犬は忠実で従順な性格から、譲渡元の飼い主さんとの関係を問題なく構築できていた場合、当初は新たな飼い主さんになかなか懐かないかもしれません。新たな「リーダー」として認めてもらえるまでには、相応の時間がかかることがあります。

特に、新たな環境では犬も不安感も抱きがちです。まずは譲渡元で暮らしてきたなかでのルールと同じように生活し、徐々に新たなルールを教えていきましょう。

柴犬にとっても飼い主さんにとっても大切な出会い。できれば納得して選びたいですよね。ペットショップ、ブリーダー、里親と、柴犬を迎える方法にもそれぞれに特徴はありますが、信頼できる相手であるかを確認することは大切です。気になる柴犬がいたら飼育環境や親について質問をするなど相手とコミュニケーションをとって、多角的にリサーチしてみてくださいね。