散歩上手はしつけ上手！ 柴犬の散歩で主導権を握る「リーダーウォーク」を知ろう

駆け回ることが好きな柴犬は、運動量も豊富。日々の充分な運動が欠かせません。サークルの中で一日を過ごすなど、運動の機会がない環境ではストレスを抱えてしまい吠えやすくなります。散歩で運動欲求を解消させ、ストレスをためないようにしましょう。

出来れば、ただ歩くだけではなく強度のある運動を行えると理想的です。ジョギングを兼ねて一緒に走ったり、公園など広い屋外にてボールを使うゲームをしたり、ドッグランで自由に走らせたりすると散歩の質も向上します。

柴犬の筋肉質な体をキープするためには、目安として毎日1時間以上の散歩へ出かけることが望ましいです（朝・夕の2回に分けてもOKです）。散歩コースの距離は「体重と同じくらいの距離が望ましい」という一説もありますが、飼い主さんにとって無理のない範囲で継続することが大切。好奇心旺盛な柴犬ですから、日々違う散歩コースを歩けば満足感を得ることができます。

また、散歩へと出かける時間は決めないようにしましょう。習慣づいてしまうと、決まった時間にねだるようになってしまい、要求吠えをしてしまうこともあります。

生後3～4カ月の「社会化期」は、感受性が豊かになる時期です。外の環境に刺激を受け、慣れていくことで、社会性を身につけ落ち着いた犬へと成長していきます。

散歩デビューは、ワクチン接種が終わり獣医師のゴーサインが出てから。最初から成犬と同じ運動をさせるのではなく、外の環境に慣れさせることからはじめましょう。目安は生後3～5カ月は20分ほど、生後5カ月以上からは成犬と同様です。

外を歩いていると、元来の好奇心からかあちこちグイグイと引っ張っていこうとします。勝手に歩き回るほかにも、拾い食い、他人・他犬に飛び掛かる……など、突発的なトラブルを起こす危険性があります。

散歩にて愛犬の動きをしっかりとコントロールするには、「リーダーウォーク」が有効です。リーダーウォークは「主導権はあくまで飼い主さんにある」と理解させるしつけですので、トラブル回避に役立ちます。

飼い主さんと愛犬との「主従関係」を構築するトレーニングとして、リーダーウォークはかなり有効な手段です。主従関係の構築は、あらゆるしつけの場面にて効果を発揮します。

まずは、家の中で練習しましょう。
首輪とリードを装着し、家の中を歩かせます。この際、リードは短く持ちましょう。飼い主さんより前に愛犬が歩こうとしたら、反対方向にリードを軽く引っ張り誘導します。必ず飼い主さんの横を歩かせます。

時々立ち止まり、犬がそのまま歩こうとすればリードを引っ張って止める。上手にできるまで繰り返します。この反復練習により、飼い主さんの歩くスピードに合わせて愛犬が歩き、飼い主さんが方向を変えた時も常についてくるようになります。

リーダーウォークに加え、「コマンド」を覚えさせることも大切なしつけです。
「マテ」「フセ」「オスワリ」など、飼い主さんがサインとなる言葉をかけた時に、愛犬が決まった行動をとる。その際にかける言葉こそが「コマンド」です。

特に散歩の場合は、
・散歩中、愛犬が自由に歩こうとしたとき「マテ」
・飼い主さんの横に、愛犬つけさせるための「オイデ」
・歩き出すタイミングを知らせる「イクヨ」
といったコマンドを覚えさせると散歩がしやすくなります。
「止まる、動く」という基本的なコントロールが身につけば、飛び出しなどによる事故を防げます。

飼い主さんが散歩の時に主導権を握ることは、つまりは危険が多い外の世界から愛犬を守る存在になるということなのです。特に柴犬は飼い主に忠実な性格。ぜひお散歩で愛犬との絆を深め、より良い信頼関係を結んでくださいね。

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