ペットシッターってどんな仕事?

ペットシッターとは、飼い主に代わってペットのお世話をする仕事。旅行や出張、入院などで家を空けるときや、仕事や子育てで多忙、体調不良などでペットの世話ができないとき、飼い主に代わってケアします。
犬や猫、ウサギや鳥などの小動物を対象としていて、なかには爬虫類などの世話をしてくれる場合もあります。

犬や猫などのペットは基本的に環境の変化が苦手です。その点、ペットシッターは基本的に自宅に赴いて世話をするため、ペットの負担が少なく飼い主にとって安心できるサービスではないでしょうか。
友人知人などに預けるより心苦しくなく、ペットの知識が豊富なプロに世話をしてもらえるという点でも、ペットシッターを利用する人は増えているようです。

ペットシッターは事前に飼い主と打ち合わせしてケアの内容やスケジュールを決め、30分~1時間単位で訪問。時間内で食事の準備やトイレの清掃、散歩、グルーミングなどの世話をします。

大切なペットの命を預かるとともに、鍵を預かって留守中に家に入ることがあるので、ペットシッターは知識や技術のほかに高い責任感や飼い主に寄り添える気配りなどが求められる仕事です。

ペットシッターになる方法

ペットシッターになるためには、次のような方法があります。

(1)会社に所属する
この場合、教育体制があったり仕事内容が決まっていたりで、ペットシッターの資格を持っていなくても大丈夫なことも多いですが、資格がなければ提供するケアの範囲は狭くなります。
まずはペットシッターの仕事を体験したい、副業にしたいという場合、比較的簡単にペットシッターになれる方法です。
派遣会社やペットホテル、動物病院など、所属先はさまざま。ペットショップでの勤務やトリマーの経験があるとさらに就職しやすいようです。

(2)フランチャイズで開業する
(3)自力で開業する

(2)(3)はペットシッターとして開業する方法。こちらはペットシッターの資格が必要です。通信教育を受けたり、専門学校に通学したりして資格を取得しましょう。

開業する場合は、店舗の設置や宣伝、集客なども行わなければならないほか、所轄の保健所に「第一種動物取扱業者(保管)」の登録が義務付けられています。税務署への開業届も必要です。

資格がないとペットシッターにはなれない?

現在、ペットシッターとして法で認められている資格は5つです。

ペットシッターとして開業するためには、「動物愛護及び管理に関わる法律」によって、動物取扱責任者として知識や技術の取得が義務付けられています。その証明として、以下の資格のどれかが必要なのです。

愛玩動物飼育管理士
家庭動物販売士
JAHA認定インストラクター
公認訓練士
認定ペットシッター士


開業せずに会社所属のペットシッターになる場合は、資格なしでも働ける場合もあります。

ペットシッターに必要なスキルは

ペットシッターに求められるスキルは多岐にわたります。資格なしでも働くことはできますが、勉強しておいたほうがいざというとき安心できるでしょう。

・グルーミングに関する知識
・病気の兆候を見逃さない観察力
・万が一のときの応急処置技術
・動物の行動などに関する知識
・急な依頼にも応じられる柔軟性
・命を扱うことに対する責任感
・要望をくみ取るコミュニケーション力
・契約者の家の鍵を預かる責任感


飼い主やペットによってケアの内容やスケジュールは変動します。ペットシッターはその都度信頼関係を築き、柔軟に対応しなければなりません。
大変なことも多いですが、それだけやりがいがある仕事だといえます。

まとめ

ペットシッターは近年需要が高まる仕事です。資格を取得すれば将来的に開業することも可能で、ペットとかかわる仕事をしたい人にとっては魅力的な職業ではないでしょうか。

しかし、ペットシッターには大切なペットの命を預かる仕事として、高い技術や知識、責任感が問われます。ペットシッターとして働きたい場合は、どんなふうにペットとかかわりたいか、理想とするケアは何かなどを考えてみてくださいね。
 執筆者プロフィール
ドッグシッター/小動物看護士です。二人の娘に振り回されながら、記事を書いています。ミシンで子供達の服や布雑貨を作るのが趣味。ダルメシアンを多頭飼いするのが夢です。