トイプードルは室内飼いしよう

トイプードルは室内飼い向けの犬です。人と一緒に過ごすことが大好きなフレンドリーな性格もありますが、気温変化に対する耐性が少ないことも理由のひとつ。

トイプードルの先祖は水鳥猟に同行していた猟犬で、水の中にも躊躇せず飛び込む勇敢な犬でした。ただし、今は家庭向けに改良されていて、気温や湿度変化などに対する耐性はさほどありません。また、トイプードルの毛は「シングルコート」。抜け毛が少ないという利点がありますが、ダブルコートと呼ばれる二層構造の毛に比べると、寒さに弱く、皮膚を守るバリア機能もやや劣ります。

上記をふまえると、トイプードルの室内飼いでは温度管理が大切になります。
・犬が快適に感じる温度(20℃前後)と湿度(50%前後)に保つ
・犬が過ごす場所となるサークルは冷暖房器具の風が直接当たらない場所、直射日光が当たらない場所に置く


寒さに弱いので、冬は防寒のために服を着せるのもいいですね。

安全に室内飼いするために

誤飲・誤食に注意

室内飼いで注意したいトラブルは誤飲・誤食とケガです。犬が誤って口に入れそうなものは身の回りにたくさんあり、丸々飲み込むこともあれば、かじって破片を飲むなどあらゆるシチュエーションが考えられます。

・観葉植物
・文具
・おもちゃ
・医薬品
・人の食べ物
・歯ブラシ
・電池
・コイン
・洗濯ばさみなどプラスチック製品 など

飲み込んだものが小さければ自然に便と一緒に出てくることもありますが、食道や胃腸の壁を傷付けたり、腸内に詰まったりして病気の原因になる危険も。また、人の食べ物には犬にとって毒となるものもあります。中毒を起こすと命にかかわることもあるので、基本はドッグフードを与えてくださいね。

トイプードルは利口でしつけやすい犬種ですが、好奇心旺盛なので「してはいけないこと」をしっかり教えなければいけません。なんでもかんでもかじったり、犬のおもちゃ以外で遊んだりしないようしつけるとともに、犬の行動範囲内に誤飲・誤食されそうなものを置かないように注意しましょう。

骨が細いトイプードルは骨折しがち?

室内で多いトラブルがケガです。トイプードルは骨が細いので、高いところから飛んだり、すべって転んだりすると骨折や脱臼の原因になります。
特にすべりやすいフローリングには注意が必要です。すべりどめのコーティングをする、カーペットを敷くなど対策は十分にしておきましょう。フローリング以外でも、犬が不用意な転倒を防ぐために、階段にのぼれないようゲートを置く、床の段差を減らすなど、工夫をしましょう。

クレートに入れるようにしつけておこう

室内飼いのポイントは「ハウス」のひとことでクレートに入れるようしつける「クレートトレーニング」です。
主にクレートはいわゆる移動用のキャリーですが、普段からクレートの中で過ごすことに慣れさせておくと、外出時の移動や災害時の避難のときに楽ですし、問題行動の予防にもなるのです。普段からサークル内に設置しておけば、犬用の寝床(ハウス)としても使えるので一石二鳥ですよ。

※クレートは普段からまんべんなく使いましょう。たとえば、病院に行くときにだけ使っていると、「クレート=病院=嫌なこと」だと犬が覚えてしまい、クレート嫌いになってしまいます。ぜひ家の中でもクレートを使って、犬に「クレート=安心して休める場所」だと覚えてもらいましょう。

クレートトレーニング

STEP1 クレートに入ることと、「ハウス」の指示を覚える
①トレーニングのご褒美用にフードを準備しましょう。クレートの中にフードを入れて扉を閉めておきます。
②犬にフードが入っているクレートを見せて興味をひきます。犬をじらしてから扉を開けます。
③犬がクレートの中に入るタイミングで「ハウス」と声をかけ、完全に体がクレートの中に入ったらご褒美にフードを与えましょう。クレートの中で食べさせることで、中にとどまらせます。何度か繰り返して「ハウス」と声をかけたら自然とクレートに入れるようになればOKです。

STEP2 クレートの中で過ごせるようにする
①「ハウス」の指示でクレートに入れるようになったら、クレートの中でおもちゃなどを与えます。夢中になって遊んでいる間にドアを閉めましょう。初めのうちは数秒で大丈夫です。だんだんと閉めている時間を長くしていきましょう。
②犬が静かにしているうちにドアを開けて、出てくる時に「アウト」と声をかけます。
(吠えた時にあけるのはNG。「吠えると開けてくれる」と勘違いしてしまいます。静かになったタイミングで開けましょう)

STEP3 布をかける
①トイプードルがクレートの中で5分くらいおとなしく過ごすことができるようになったら、扉を閉めた状態でクレートに布をかけます。
②布をかけた状態でもおとなしくしていることができたら、布のすき間からご褒美のフードを入れてあげます。このとき飼い主が与えたとわからないようにしましょう。「クレートの中でおとなしくしていればいいことが起こる」と思わせることが大事です。

まとめ

人懐っこいだけでなく、賢くしつけやすいトイプードルは室内飼いにぴったりの犬。大事なポイントは、気温・湿度の調整や誤飲やケガなどのトラブル対策を万全にしておくことです。さらに、普段からクレートに入れるトレーニングをしておけば、外出時や災害時にも暴れたり嫌がることなくスムーズに入ることができるので安心ですね。犬にとって過ごしやすい&安全な環境づくりを心がけて、トイプードルと楽しく過ごしましょう。
 執筆者プロフィール
ドッグシッター/小動物看護士です。二人の娘に振り回されながら、記事を書いています。ミシンで子供達の服や布雑貨を作るのが趣味。ダルメシアンを多頭飼いするのが夢です。

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