【呼び戻しのトレーニングは欠かさずに】大型犬をしつけるタイミングと方法

大型犬は、一般的に25-40kgの体重を持つ犬種とされています。頭がよく、体も大きな大型犬は、子犬の頃からしっかりしつけを行わないと、賢さゆえに言うことを聞かなくなってしまいますし、コントロールできずにトラブルを起こしてしまいます。

しつけの上で、大切なことは子犬時における「社会化期」です。（第一社会化期：生後2～3カ月、第二社会化期：生後5～6カ月）

この時期に、外の環境や飼い主さん・家族以外の人間に慣れさせましょう。社会化期は、性格を形成する大切な時期です。基本的には優しく、よくない行動を取った場合は適度な罰を与えましょう。

愛犬が「自分より強い存在（飼い主さん）」に従うということを学習させると、成犬期を迎えた際の訓練性も高くなります。

大型犬は、一般的25-40kgの体重を持つ犬が該当します。人懐っこい犬種は、愛情表現をしようと大きな体で飛びかかりますし、狩猟犬として活躍していた犬種は動くものに反応しやすく、突然走り出してしまう……など、制御が難しくなる場面が想像できます。

このようなトラブルを防ぐためには、「オイデ」「マテ」「オスワリ」「フセ」など、呼び戻し・制止のトレーニングを行う必要です。大型犬は頭のいい犬種が多く、指示・命令といったコマンドに従う傾向が強いと言えます。しっかりと教えこみましょう。

大型犬と散歩に出かけるには、トラブルが起きないようしっかりと大型犬をコントロールする必要性があります。よって、しっかりとしつけをしなければなりません。散歩は、しつけ・トレーニングにも大きな役割を持つのです。

しつけは、犬種によって違いがあります。例えば、シェパードやドーベルマンなどはメリハリを重視したしつけ、ゴールデンレトリバーやラブラドールなどは褒めて伸ばすしつけなど、犬種の特徴や性格によって、やり方を変えるとよいでしょう。リーダー犬や親犬は、低いキーの声を大きく発声して、ほかの犬を率います。飼い主さんも意識して行ってみるとよいかもしれません。

まずは「オスワリ」のコマンドを出し、愛犬を座らせましょう。そして、飼い主主導で歩き出します。この際に「GO」など声をかけ、必ずコマンドをかけてください。もし、飼い主さんより先に歩き出そうとしたら、「マテ」の声をかけましょう。飼い主さんと同じスピードで歩けたらほめてあげましょう。

路上では、短くリードを持ち、横に歩かせましょう。そして、不定期に止まり「オスワリ」のコマンドをかけます。もし歩きだしてしまったら、「マテ」と声をかけましょう。この繰り返しで、自由に歩いてはいけないということを教えます。

「いいこと」をしたら褒める、「してはいけないこと」をしたら叱る。
一連の行動を繰り返すことでしっかりと善悪を理解させ、リーダーシップは飼い主が持っていることを愛犬に教え込みましょう。いいこともわるいことも、すぐに言うことがポイントです。

トレーニングは、あまり時間を引き延ばさず、10分など時間を決めて行いましょう。メリハリが大切です。

大型犬のしつけは小型犬に比べ難易度が高いと言われています。特に迎えたい大型犬が、すでに成犬期（1～2歳）を迎えている場合は、しつけをし直すのは至難の業です。

そこで、しつけ教室や訓練所など「トレーニングのプロ」のもとで、愛犬をしつけることも選択肢に入れましょう。飼い主さんもプロからしつけ方や犬との接し方を教わることもできます。

大型犬は賢く、運動能力も高い犬種です。食事量・運動量・飼育環境など、時間も費用も場所も多くかかりますが、やはりその賢さと運動能力の高さは大きな魅力です。そんな大型犬がしっかりとしつけられ、自制できるようになった様はどこか誇らしくもあります。大型犬と健やかな毎日を過ごせるよう、しつけはしっかりと行いましょう。