【犬の性格】オスとメスの性格の違いとは？

犬の平均寿命は10～13年といわれているとおり、長年にわたって付き合うパートナー。できれば性格が合う犬と末永く良い関係でいたいと思うのは、飼い主も犬も同じ気持ちではないでしょうか。初めて犬を飼う人にとっても、性格の不一致は一番の不安かもしれません。

オス犬とメス犬の性格は、身体的な面からも違いが見て取れます。まず、一番分かりやすいのは、大きさや体重です。オス犬に比べてメス犬の方がやや小さく体重も軽いのが、どの犬種でも一般的です。

また、幼犬のときには犬種の性格的な特徴や、子犬としての特徴が性格に反映されますが、成長すると、それぞれの性別によって性格や生活習慣に影響を受けることになります。例えばオス犬なら、適齢期になればマウント行為をしようとしますし、メス犬には半年ごとに発情期がやってきます。

もともと群れで生活をしていた犬たちの社会では、一匹のリーダーが存在して、それに従う犬とともにグループをつくって生活をしていました。そのリーダーになる犬の性別は、オスです。オスは本能的に縄張り意識が強く、自分のテリトリーをしっかり認識して、部外者から自分のグループを守ろうとする本能があります。
この本能から、家で飼う時に来客する人や、家の周りを通りかかる人に吠え掛かったり、警戒したりする意識が強く表れるのもオス犬が多いようです。家族をしっかり守ろうとする意識も高いので、番犬として優秀なのはオス犬ともいえます。

また、“マーキング命”なのもオス犬の特徴。オス犬は自分のテリトリーを周囲にアピールするために、散歩中のマーキングが欠かせません。犬との散歩を毎日の日課にしたい飼い主には、オス犬の性格がぴったりマッチしそうです。

おしとやかで大人な対応をしがちなのがメス犬さんの特徴。マイペースな性格が多いのもひとつですが、一方でマイペースさの度がすぎるとわがままな傾向があります。二面性のあるメス犬は、ふだんはおとなしくても、散歩の途中で出会った気に入らない犬には攻撃的に吠えかかることもあります。

オス犬と違って、マーキングの習性がないメス犬は、散歩もゆったりマイペース。同じ順路でも、とくに問題なく散歩を楽しめてしまいます。
散歩にそれほど執着がないので、ゆったりマイペースに過ごしたい飼い主さんにぴったりです。

オス犬、メス犬ともに性別によってある程度の特徴がつかめるものの、個体差があることも否めません。
幼犬のときは目立った性別による性格の違いが分からないことも多いですが、成犬になるにつれてオス犬ならマウンティング、メス犬なら生理などそれぞれの性別による体格の違いから、手がかかるようになってしまうことも事実です。

オス犬は、発情期のメス犬に対してのみではなく、犬同士の上下関係を知らしめるためにも、相手のオス犬や子犬にマウンティングをすることがあります。
あまりにもその習慣がひどくなったり、他の犬を妊娠させたりすることが懸念されるときには、去勢手術を行うのもひとつの方法です。

一方で、メス犬は生理中にオムツをすることがあるため、その手間を減らすために避妊手術をすることもあります。また、避妊手術後にメス犬は食欲増進し、肥満傾向にあるともいわれています。
生理のケアや食事管理の負担がかかるという意味では、オス犬の方が飼いやすいのかもしれません。

しかし、グループのリーダーの座に興味がないメス犬はおおらかで協調性があり、従順で人間をリーダーとして立てる気質が多いようです。オス犬は活発で、独立心が強く、いつでもリーダーの座を狙っている快活さや活発さ、一本気な面は、犬らしい魅力ともいえるでしょう。

飼い主が生涯パートナーとして選ぶ犬の性格は、犬種はもちろん個体差や性別によってもある程度の振り分けができそうです。