チワワは噛み癖が多い？ 噛みつくチワワにしないためのしつけ・対策法

噛み癖がついてしまいがちと言われるチワワですが、噛むときには必ず理由があります。まず、愛犬がどんなとき、どういう理由で噛むのか原因を探ってみましょう。

・歯が生えるとき
子犬に多い噛む理由として「歯が生えるときの違和感」があります。歯が生えるときの、むずがゆいような感覚が我慢できなくて噛んでしまうのです。歯が生えそろえば噛むことはなくなりますが、この時期に癖がついてしまう可能性も。

・病気
歯肉炎、歯周病、腫瘍など、口の中に痛みや違和感があるとき、それを解消するために噛むことがあります。認知症などの病気が原因で相手を攻撃するために噛むこともるようです。この場合は、病気の治療を行わなければ噛むことを止めさせられません。

・支配欲
相手よりも自分の立場が上と思っている場合、犬は相手を服従させるため、攻撃として噛む場合があります。

・恐怖
未知のもの、過去に嫌な思いをしたものなどに対し、自分の身を守るために噛みつくことがあります。

・要求
食べたい、遊びたい、抱っこしてほしいなど、自分の欲求を押し通すために噛みついて訴えることがあります。噛まれて仕方なくおやつをあげたり遊んであげたりとチワワの要求に応えていると、チワワが「噛む=思い通りになる」と覚えてしまう可能性があります。


「痛い！」と大きな声を出したり、「噛んではダメ」と教えるだけでは止めさせられないケースもあります。

【対策1】噛んでいいおもちゃを与える
歯が生える時期の子犬は、「噛みたい」欲求が強くなっています。この時期、チワワはただ歯ぐきがむずがゆいだけでなく、ものを噛んで顎の筋肉を鍛え、固形物を食べられるように練習しているのです。

なんでも叱るより、チワワが噛めるおもちゃを与えましょう。この時期に噛んだものは成犬になっても噛み続けると言われています。必ず「噛んでいいもの」を与えてください。噛んでいいもの、ダメなものを教える大切な時期です。

【対策2】触れられることに慣らす
頭、顔、口、腹、足、尻など、どこに触れられても平気なチワワにすることが必要です。触られることに慣れていないと、爪切りや耳そうじなどのお手入れの際に、嫌がって噛みつく可能性があります。毎日チワワの体を触り、特に犬が苦手な口やおなか、足なども触れられるようにしておきましょう。チワワにおとなしく触らせるようにすることは、「飼い主のほうが立場が上」と教える機会にもなります。

【対策3】口や首を掴む
犬にとって口や首を掴まれるということは、「相手に服従する」ということです。母犬は子犬を叱るとき、仰向けに倒して口や首を軽く噛みます。こうすることで「ダメ」と教えているのです。
チワワは強気な性格の犬が多いため、スキンシップ中に口や首を抑えたり、仰向けにして短い時間動きを止めたりして訓練してください。

【対策4】人や音に慣らす
子犬のころから、家族以外の人や犬の声、生活音を積極的に聞かせて慣らすようにします。これを社会化訓練といいます。
犬は知らないものを警戒し、自分の身や縄張りを守るために攻撃する習性があります。特にチワワは警戒心が強い犬種のため、子犬の時期から多くの経験をさせて、怖いものが少ない犬に育てましょう。

【対策5】定期的な健康診断
噛むことで体の痛みや不調、違和感などを訴えていることもあります。できれば年に1度、老犬になったら年に2度、定期健診を受けたいですね。

チワワは室内を自由に歩きまわれる環境であれば運動量は十分で、特に外へ連れ出す必要はないと言われています。しかし、散歩には「ストレス発散」「ほかの犬と遊ぶ」「人と触れ合う」「車などに慣れる」といったメリットがあり、運動量の確保だけが目的ではありません。

毎日が無理でも、定期的に外へ連れ出す時間を作ってください。ストレス解消にもなり、骨や筋肉が丈夫になってチワワの健康管理にも役立ちます。
もちろん、ストレス解消や社会に慣れることは、チワワの噛み癖を抑えることや噛まない犬にしつけるためにも有効ですよ。

チワワの噛み癖は、原因を知るところから対策を始めましょう。病気が疑われる場合は治療を優先し、それ以外は噛みたい欲求を満たす、服従訓練、社会化訓練といった対策を取るようにしてください。訓練は長期間続ける必要があり、途中で挫折しがちです。
人の社会で気持ちよく生活できるよう、根気よく訓練を続けてくださいね。