伝説になる大きさ？ ノルウェージャンフォレストキャットのサイズを知ろう

古くからノルウェーでは、巨大な長毛の猫が登場する神話が語り継がれてきました。このモチーフとなった猫がノルウェージャンフォレストキャットだと言われています。

それほどまでに巨大な猫、どのような過程を経て現在の姿になったのか気になりますよね。諸説ありますが、寒さ厳しいノルウェーの過酷な環境を乗り越えて生き残った猫の間で交配が繰り返され、現在のノルウェージャンフォレストキャットのように大柄で長毛の猫が生まれたと言われています。

前足よりも後ろ足が長い「腰高」の体つきは、狩りをするために岩山を飛び渡ってきた暮らしの名残によるものです。ジャンプするために後ろ足を使っていたので、よく発達したのです。
ふわふわながらもオイリーで雪や水も弾く被毛は、深い雪につつまれた極寒の森に適応してきた証。また、指の間に生えている長い毛も豪雪地帯仕様のひとつで、雪の中をスムーズに歩くために大切な役割を果たしています。

ノルウェージャンフォレストキャットの成猫の平均サイズの目安は次のとおりです。
オス
45～60㎝
メス
40㎝ほど

ボディタイプは、ボディが長く、がっしりとした体つきの「ロング&サブスタンシャル」に該当します。筋肉、骨格ともにしっかりしているので体重もあります。
一般的に多くの猫は生後約1年で成猫になりますが、ノルウェージャンフォレストキャットは成熟した体が完成するまで3～5年を要します。

成長期の間は、高タンパク・高カロリーの良質な栄養食を与えましょう。この時期にしっかり栄養を摂ることで、丈夫な筋肉と骨格、美しい被毛がつくられます。

ノルウェージャンフォレストキャットには2系統あることをご存知ですか？ これは猫の血統登録機関のスタンダードの基準の違いと言われています。もともとは出身のヨーロッパのみで繁殖されていましたが、人気の高まりとともにアメリカでも繁殖が行われるようになったことが系統が分かれたことと関係しているようです。

ヨーロッパラインの特徴
元祖とも言えるヨーロッパラインは野生本来の姿を保っています。
・ボディ、しっぽが長め
・頑丈な骨格で、たくましさが強調されている
・特に首まわりとしっぽの毛が長い
・顔立ちは野性的な印象
・額から鼻先までのラインが真横から見ると一直線

アメリカラインの特徴
日本に多いタイプです。ヨーロッパラインとくらべるとほっそりとした印象です。
・ボディはヨーロッパラインよりやや短め
・ヨーロッパラインより華奢な体つき
・顔立ちは穏やかでかわいらしい印象

ゴージャスな美しさはどちらも変わりありませんが、違いをひとことで言えば、ヨーロッパラインはワイルドでアメリカラインはマイルドという印象でしょうか。ノルウェージャンフォレストキャットを見るときはぜひ注目してみてください。

ノルウェージャンフォレストキャットは運動能力が高い猫。貫禄たっぷりの大きな体をしていますが、身軽に動くことができるんですよ。高い木や岩に登っていた名残から、高いところに登りたがるので、家具が転倒しないようしっかり固定しておきましょう。

ノルウェージャンフォレストキャットを飼うなら、キャットタワーの設置がおすすめです。運動不足解消やストレス発散に役立ちますよ。高さのあるものならさらに喜んで遊ぶでしょう。キャットタワーの頂上がお気に入りの場所という猫も少なくありません。

はるか昔から、深い雪につつまれたノルウェーの森の中を生き抜いてきたノルウェージャンフォレストキャット。がっしりとした体つきやボリュームのあるな被毛など、その魅力的な風貌は、厳しい環境によって生まれたものだったのですね。その産物ともいえるゴージャスな野生美に魅了される人が多いのもうなずけます。

ノルウェージャンフォレストキャットを飼う際は、栄養価の高い食事をしっかり与えて立派な体づくりのサポートをしてあげましょう。成長まで3～5年かかるので、育てる楽しみが他の猫よりも長く味わえそうですね。