子犬がご飯を食べない原因は? 病気の可能性は?

子犬がご飯を食べない原因は、ひとつだけであったり、複数あったりすることも。子犬の様子を観察しながら、まずは原因を探ってみましょう。

新しい環境に馴染めず緊張している

多くの子犬は、環境の変化にすぐには適応できないものです。見知らぬにおいや人に囲まれて緊張していると、食欲が失われる可能性があります。

ドッグフードが気に入らない

ブリーダーさん宅やペットショップで食べ慣れていないドッグフードに、子犬は警戒心を示して食べないことがあります。においや味が子犬の好みではないので、食べないのかもしれません。

ドッグフードが食べづらい

ウェットフードを食べ慣れていたり、ふやかしたドライフードを食べていた子犬に、急にカリカリの固いドッグフードを与えると、戸惑ったり噛みづらかったりして食べないことがあります。

ご飯を入れている器が怖い

フードボウルに違和感を覚えて食べないケースも、めずらしくはありません。
たとえば、ステンレス製の器で、食べ進めるうちに自分の顔が映り、それがほかの犬や動物だと勘違いして怖いなど。もしくは、陶器製の器に舌が触れるたびに味わう、冷たい感触が好きではないからご飯に口をつけないのかもしれません。

人の手やスプーンから食べたい

新しい家族のもとへ来るまで、人の手やスプーンから直接フードを口に入れられていた場合、急にフードボウルに入れられたご飯を出されても自分から口にしないことがあります。
ちなみに、人の手から直接子犬がご飯を食べるのは、社会化やトレーニングの一環として悪いことではありません。

食べる場所が落ち着かない

食べる場所が問題の場合もあります。近づくと緊張する先住犬のすぐそば、大きな物音が響いてくる場所、鳥や飛行機などが気になる窓辺などが、子犬が落ち着かない場所の主な例です。
犬は清潔な場所で眠ったり食べたりすることを望む動物なので、トイレのそばで食べるのを望まない犬も少なくありません。

疲れすぎた

人がかまいすぎたり遊びすぎたりして疲れすぎると、子犬は食欲をなくし、食べるよりも休息を優先するかもしれません。

食べ物が出しっぱなしになっている

ドッグフードを常に出しっぱなしにしていると、子犬が食べなくなる例があります。子犬が「いつでも食べられるから」と安心して、食べること自体への意欲が薄らぐからでしょう。

先天的な病気がある

奇形など、食べ物を口にしづらい物理的な理由を子犬が持っていると、子犬はあまり食べません。また、消化器、肝臓、腎臓、心臓などに先天的な異常があり、食べないこともあります。

感染症にかかっている

パルボウイルスなどウイルス性の感染症や、内部寄生虫による感染でも食欲を失います。感染症の場合、嘔吐や下痢、元気消失など、その他の症状を伴っているケースがほとんどです。

熱中症にかかっている

熱中症のひとつとして、食べる元気がなくなるという症状があります。熱中症の場合は、呼吸がハァハァと荒くなり、子犬の被毛が薄いお腹などを触ると高熱があるのも確認できるでしょう。

誤飲をしてしまった

異物が胃の内部にある場合や、誤飲した異物によって腸閉塞を起こしてしまうと、胃腸の不調が原因で食欲が失われます。

子犬がご飯を食べないとき、放っておいても大丈夫?

子犬がご飯を食べないままに放っておくのは、好ましいことではありません。子犬は空腹な状態が続くと、低血糖になりやすいからです。
低血糖症が重症化すると、けいれんなどが起こり、最終的には子犬の命にも危険がおよびます。
子犬のうちは消化器官が未発達だという理由もありますが、子犬に1日3~4回に分けてご飯を与えるのは、低血糖を防ぐためにも重要なのです。

また、食べ物を口にせず胃が空っぽの状態が続くと、胃酸を吐きやすくなります。
吐く行為が、さらに子犬の体力を消耗させて元気を奪うという悪循環にもつながりかねません。何度も吐くうちに、逆流する胃酸が食道などを傷める可能性もあるので要注意。
ご飯をあまり食べずに摂取カロリーが少ない状態が数週間~数カ月続くと、子犬の発育にも悪影響をおよぼし始めるでしょう。

なるべく吐かせないためにも、低血糖に陥らせないためにも、健全な発育を促すためにも、飼い主さんは子犬に食べさせる工夫をしてあげたいものです。

子犬がご飯を食べないときの対処法は?

子犬がご飯を食べないときは放置せず、原因に応じた対処をしてあげましょう。

子犬が緊張している場合

子犬が緊張しているようであれば、飼い主さんが手からドッグフードをあげたり、眠る場所のそばにご飯を置いておいてあげたりして、新しい環境に慣れることを最優先にしてあげましょう。
子犬には毎日、しっかりと休息を取らせることも大切です。

食いつきの良いフードをチョイスする

人間同様、犬にも好き嫌いはあります。ぜひ、愛犬が好きなドッグフードを見つけてあげてください。
栄養バランスと摂取カロリーが適正になるならば、もちろん、トッピングや手作り食を与えてもOK。
ただし、おやつや人間の食べ物ならば食べるからと、それらを与えるのはNGです。健康を害さないように、総合栄養食をまずはきちんと食べさせなければなりません。

ドライフードをふやかしたり水に浸したりして与える

子犬が固いフードを嫌がって食べないならば、ふやかしたり、ドライフードに少し水を足したりして与えるのも食べさせる工夫のひとつです。
本来は乳歯がある程度生え揃ったらふやかさないでかまいませんが、別に固いまま食べられるようにするのを急ぐ必要はありません。

食器や食べる場所などを変えてみる

もっとも簡単な工夫は、食べる場所を変えてみる方法です。まずはふだん過ごしているサークル内など、子犬が落ち着ける場所で与えてみると良いでしょう。
食器への違和感があるようであれば、プラスチック製の食器にしてみるなど、いくつかの食器で試してみるのがひとつの方法です。まずは一度、家庭にある人間用の食器などで試してみてください。

おやつを与えすぎない

嗜好性の高いおやつを食べ過ぎてしまうと、主食を食べなくなる危険性が生じます。
トレーニングに使用するごほうびも、ここぞというトレーニング以外ではドライフードを活用するなどして、なるべくおやつを与えすぎないように。

ご飯は10分したら片付ける

子犬のご飯を出しっぱなしにするのは良くありません。たとえ食べきらなくても、子犬に与えたご飯は10分後には片付けましょう。
短時間でご飯が取り上げられるようになると、子犬は「出てきたときに食べなくては」という危機感を抱くようになり、野生の犬の本能同様に、ガツガツと短時間でしっかり食べるようになるでしょう。

まとめ

子犬は食べないことで低血糖になりやすいもの。飼い主さんの工夫と努力で、しっかりと食べるように導いてあげましょう。
対処法をすべて実践しても、子犬が食べない場合は、先天性の異常や病気や誤飲が原因かもしれません。あまり何日間も様子を見ず、獣医さんに相談して早めに原因の究明を。

執筆者プロフィール
獣医師・トリマー・ドッグトレーナー / ペットスペース&アニマルクリニックまりも病院長
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。

現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。
毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。

プライベートでは一児の母。愛犬はシーズー。
家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています。
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