比較的長いトイプードルの平均寿命

『アニコム家庭どうぶつ白書2022』のデータによると、トイプードルの平均寿命は15.4歳。
トイプードルは犬全体からみても比較的寿命が長い犬種です。

犬の平均寿命は年々伸びており、同データによると2008年の調査では13.2歳でしたが、2020年は14.1歳となっています。

寿命が長くなった背景

今はペットフードの質も向上し、療養食やサプリメントも数多く販売されています。
フードの水分含量・柔らかさも様々で、子犬から老犬まで年齢や体調に合わせた適切なフードが選べるようになっています。

更にはペットに関する医療技術も向上し、人間と同じような医療機器を揃えた動物病院も増加しました。ペットの保険サービスも広く知られるようになってきました。

2011年の調査時と比較して犬の寿命が1年程度長くなったのは、こうした背景が関係していると考えられます。

トイプードルの健康を守るポイント

寿命を長くするためには、毎日の暮らしから健康を保つことが大切です。具体的に気をつけたい3つのポイントを紹介します。

オーラルケア

犬は2歳を過ぎると、約8割が歯周病または歯周病予備軍になっていると言われています。トイプードルも例外ではありません。

歯周病になると歯を失ったり、歯肉に炎症が起こったりして細菌やウイルスに感染しやすくなります。歯を失くしてフードを食べられなくなると、食欲・運動意欲が減退し体力が落ちてしまいます。

体力の低下は、免疫力の低下に繋がります。
老犬になっても自分の歯でフードを食べられるように、子犬のころから歯みがきを行う習慣を付けましょう。

人間の世界では「虫歯は万病のもと」と言われます。トイプードルにとっても、口腔環境を健やかな状態にキープすることはとても重要なことなんですね。

室内環境の整理・整備

室内飼いでトラブルになりやすい「誤飲」「フローリングで滑る」「階段など高いところから飛び降りて脱臼・骨折する」ということを予防することが重要です。

誤飲の原因になるものは、部屋中にあります。飲み込んでしまったもので、食道や胃腸の壁を傷つけたり、腸が詰まってしまったりして中毒症状を起こす危険があります。

また、活発に動くトイプードルは骨が細いので、住環境の整備には気をつけたいところです。

フローリングは滑りやすく、骨や関節、腰に大きな負担がかかります。マットを敷いて滑らない環境をつくると足腰の負担が軽減されます。

滑り止めのほかにも、飛び降りに注意です。高い場所からジャンプすると、足の細いトイプードルにとっては、骨折や膝の脱臼が心配です。ステップを用意するなど対策して、ケガを防ぐようにしましょう。

ストレス軽減で心の健康をキープ

活発な性格を持つトイプードルは、心身を満たすための遊びが欠かせません。時間は短くても構いませんが、体を動かす時間は毎日必要です。

運動不足や遊ぶ時間が短いと、ストレスが溜まって無駄吠えや噛み癖などの問題行動を起こしやすくなります。

長寿のためには、心身の健康が不可欠です。3つのポイントを「寿命を延ばすデイリーケア」として、できるかぎり取り組んでいきましょう。
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老化のサインから生活環境を見直す

トイプードルは、10歳を超えると老犬と言われるようになります。10歳前後に次のような変化がみられるときは、老化のサインです。

・毛艶が悪くなり、皮膚の状態が変わる
・歩く速度が落ちる
・食事の量が減り、寝ていることが多くなる
・目やにが多く出始め、涙の痕が目立つようになる

個体によって特徴の差はありますが、サインが見られるときは生活環境を見直してあげてくださいね。
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老犬期の対策チェックポイント

□健康診断を定期的に受ける
□高たんぱく・低脂肪のフードに変える
□散歩の時間やコースを、体の負担が少ないものへと変更する
□静かに睡眠できる環境を整える

まとめ

トイプードルの寿命は、数ある犬種のなかでも15年前後と比較的長めです。普段から、心身の健康や住環境に気を配り、健やかな生活を心掛けてくださいね。そして10歳を超えたら穏やかな老後を送っていけるよう、犬が出すサインを見ながら、状況に合わせた飼育をしてあげてください。できるかぎりのケアを続けて、愛犬が天寿を全うできるようにしていきましょう。
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 執筆者プロフィール
ドッグシッター/小動物看護士です。二人の娘に振り回されながら、記事を書いています。ミシンで子供達の服や布雑貨を作るのが趣味。ダルメシアンを多頭飼いするのが夢です。
 監修者プロフィール
獣医師・トリマー・ドッグトレーナー / ペットスペース&アニマルクリニックまりも病院長
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。

現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。
毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。

プライベートでは一児の母。愛犬はシーズー。
家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています。

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